quote-over1000notes-jp: “私には自分の原点のような経験があるんです。63年前、看護学校を卒業して10日目に、背中に脊髄腫瘍を持った、もう死にかけているような女の子が入院してきたの。トシエちゃんといって、手術のために病院を転々としていて。すごい悪臭で、あの頃はまだ戦後でお風呂もちゃんと出来ていなかったんでしょうね。垢が鱗のように固まっていた。そしてこちらの顔を見ようともせずに、「痛いよ」「痛いよ」「だるいよ」「だるいよ」しか言わないのね。
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